クリスマスに向けて!『卵白アレルギー用スポンジケーキ』を作ろう
こんにちは、照り焼きチキンです。
前回作った手作りトミカマップで燃え尽きたのか、手芸はお休みしてケーキを焼きまくっていました。
今回作るのは『卵白アレルギー用スポンジケーキ』。
以前記事にも書きましたが、息子が卵白アレルギーでして。
クリスマスに向けて卵白を使わずに作るスポンジケーキを作ってみました。
ふわふわなスポンジケーキを作るうえで欠かせないのは卵白で作るメレンゲです。
この卵白メレンゲの代用として、豆乳でメレンゲのようなものを作ってケーキを焼いていきたいと思います。
豆乳メレンゲって?
豆乳メレンゲとは文字通り、豆乳をメレンゲ状にしたもののことです。
ザックリとした作り方は、
濃いめの豆乳を50℃に温めて、電動ミキサーで15分泡立てる
これだけです。
この豆乳メレンゲというのは照り焼きチキンが考えたものではなく、最初はアレルギー用レシピ本かブログか何かで見たと思います。
そのレシピでは乳・卵・小麦を全て使わないケーキのレシピが載っており、メレンゲの代用として豆乳メレンゲが載っていました。
そこから豆乳メレンゲについて調べて、すっかりハマってしまったという次第です。
興味のある方は『豆乳メレンゲ』で検索するとクックパッドやブログ・YouTubeなどで作り方がたくさん出てくるので調べてみてください。
もともとのレシピでは乳・卵・小麦を全て使わないレシピでしたが、照り焼きチキンの息子は卵白アレルギーなので乳・卵黄・小麦は食べられるんですよね。
私としては、食べられるものまで他の食品で代用する必要はないと考えています。
そこで、卵白のみを豆乳に置き換えたレシピを試行錯誤しました。
今回はそのレシピと、豆乳メレンゲを作るコツのようなものを紹介していきたいと思います。
材料(15㎝型)
- 大塚食品スゴイダイズ 125㎜パック 1つ
- 三温糖 60g(メレンゲ30g 卵黄30g)
- 薄力粉 100g
- ベーキングパウダー 5g
- 牛乳 60g
- サラダ油(健康油NG)か太白ごま油 30g
- 卵黄 2個
- レモン汁 小さじ1
材料についてはできれば上記のものを揃えてください。
材料の違いによる失敗談は後程まとめで書きたいと思います。
作り方
①型にオーブンシートを敷き、湯せん用にお湯を沸かしておく。
②冷蔵庫から出した豆乳1パックを大きめのボウルに入れ、500Wで1分10秒チンする。
・大きめのボウルでないと泡立てるときに超飛び散ります。
・温度計を持っている人は豆乳が50℃くらいになっていることを確認してください。
③温めた豆乳を湯せんにかけながら1分間、弱で泡立てる。
・私のハンドミキサーは5段階の強弱で、1番で泡立てます。
④三温糖30gを入れ、湯せんにかけたまま4分間ハンドミキサーで泡立てる。
・様子をみてハンドミキサーを弱から強にしていきます。
・最初から強で泡立てると超飛び散ります。
・エプロンつけてないと豆乳まみれになります。
⑤豆乳の温度を確認。たぶん50℃以下なので500Wで30秒くらいチンする。
・少し触ってみてちょっと熱いと感じるくらいが50℃。
・温度計があると便利。
・ふわふわだけどまだまだ液体という感じ
⑥再び湯せんにかけながら5分間、ハンドミキサーの強で泡立てる。
・マヨネーズよりはゆるいかな、くらい。
・ミキサーで線を描いてもすぐ消える
⑦豆乳の温度を再度確認。たぶん50℃以下なので500Wで30秒くらいチンする。
⑧残り3~5分くらい、湯せんにかけながらハンドミキサー強で泡立てる。
・線を描いてもすぐには消えないくらい。
・軽く角を立てられる。
・ピンとは角が立たない
・ちょっとゆるかったので、もう一回チンして追加で1分泡立てました。
⑨湯せんからはずし、レモン汁を小さじ1加えて手動でぐるぐる混ぜる
・しっかり角が立つくらいになったら成功。
⑩オーブンを170℃に予熱する。
⑪別のボウルに卵黄2個と三温糖30gを入れ、白っぽくもったりするまで泡立てる。
・メレンゲを作ったハンドミキサーを洗わずに使っても大丈夫。
⑫サラダ油と牛乳を加えて泡だて器でしっかり混ぜ合わせる。
⑬ふるった薄力粉100gとベーキングパウダー5gを加え、ゴムベラで切るようにしっかりと混ぜ合わせる。
⑭豆乳メレンゲを1/3加え、ゴムベラで切るように混ぜ合わせる。
⑮豆乳メレンゲをさらに1/3加え、ゴムベラですくうように混ぜ合わせる。
⑯残りの豆乳メレンゲを加え、泡をつぶさないようにゴムベラですくうように混ぜ合わせる。
⑰型に入れ、軽くトントンと落として均一にし、170℃で35分焼く
・焼き時間は様子を見ながら30~40分
・竹ぐしを刺して生地がくっついてこなくなるまでしっかり焼く。
⑱焼きあがったら熱いうちに逆さまにしてケーキクーラーの上で冷ます。
⑲粗熱がとれたら冷蔵庫で保存。
できあがった『卵白アレルギー用スポンジケーキ』
直径15㎝・高さ5㎝
三温糖を使っているため表面はやや濃い色に焼きあがっています。
気になる方は途中からアルミホイルをかぶせて焼くといいかも。
今回はデコレーションせずに、そのままのスポンジケーキを楽しみます。
しっかりしていながらもふわふわした生地。
断面をみると下側がちょっと目が詰まった感じですが、食べてみると違和感はありませんでした。
今回気泡は均一ではありませんが、太白ごま油を使うとより均一になるかも?
甘さは控えめとなっています。
豆乳臭さはなく、言われなきゃ豆乳入りとわからないかも。
冷めてもふわふわです。
卵白で作ったものよりもふわふわ感は足りないけど、パウンドケーキとかよりはずっとふわふわしています。
まとめ
・豆乳メレンゲを作るときに大事なこと
豆乳メレンゲを作るときに一番大事なことは温度だと思います。
常に50℃に保って泡立てるのが1番良いのですが、50℃に保つのってすごく難しい。
泡立てることによって空気が含まれて、湯せんをかけていてもどうしても豆乳の温度が下がってしまいます。
豆乳に含まれるタンパク質の凝固温度は75℃くらいだそうで、そこまで熱してしまっても上手く泡立ちません。
様子を見ながら電子レンジで軽く温めて、できるだけ50℃に保つと上手く泡立ちます。
・豆乳メレンゲ用の豆乳
豆乳メレンゲ用の豆乳は大豆固形分11%以上の濃いめの無調整豆乳が適しています。
大塚食品のスゴイダイズは125mlパックと950mlパックがありますが、125mlが14%、950mlが11%となっています。
その他、他社のものも含めて5つほどの無調整豆乳(11%以上)で試作しましたが、スゴイダイズ125mlが一番良く泡立ちました。量も卵白2個分くらいになって丁度良いと思います。
・そもそもなぜ豆乳がメレンゲ状になるんだろう
詳しいことはここでは書きませんが、卵白に含まれるタンパク質の特性として「起泡性」と「空気変性」というものがあり、この特性によって卵白でメレンゲを作ることができるそうで。
豆乳に含まれるタンパク質にも「起泡性」があり、メレンゲ状にすることができるんだそうな。
確かに油揚げの原材料に消泡剤とかって書かれてるよね。泡立つ性質があるから、泡だってほしくないものに使われているんだろうな。
・卵白メレンゲと豆乳メレンゲの違い
豆乳メレンゲが卵白メレンゲと違うところって、一言でいうと「泡を保持する力が弱い」ことだと思う。
泡に安定性がないからあまり膨らまない。なんて言っていいのかわからないけど、豆乳メレンゲは泡によって膨らませることができなくて、体積の保持しかできないイメージ。
だから膨らませる役割はベーキングパウダーにお願いしないといけないんだと思う。
卵白は熱を加えるだけで凝固するけれど、豆乳は熱を加えた上でさらに「にがり」のような凝固剤を加えないとしっかりと固まらない。
だから豆乳メレンゲでケーキを焼くと泡を保ったまま固まらなくて、卵白よりもふわふわ感に欠けるのではないかな。
・豆乳の量
じゃあ豆乳増やして、いっぱい入れてみればふわふわするのでは?と思って思い切って卵黄2個に対して200mlの豆乳で作ったメレンゲでケーキを焼いてみた。
結果は大失敗。
何ていうか、泡立てても元は液体だったわけで、すごいどっしり重ーいケーキが出来上がった。
竹串を刺しても生地はついてこないのに、ミッチリして羊羹みたいな食感のケーキが出来上がった。
・薄力粉の量
じゃあ薄力粉の量を減らせばふわふわするかな?と思って薄力粉80gで試作してみる。
ちなみに80gでも通常の卵白メレンゲケーキよりも多いくらいです。
結果は失敗。
オーブンから取り出したとたんにシオシオしぼんで半分くらいになってしまいました。
調べてみると、ケーキの小麦粉には膨らみを支える役割があるんだそうな。
多分豆乳メレンゲには膨らむ力がないから、通常のケーキよりも多めの小麦粉を入れなくちゃいけないのではないかな。
・ケーキに使う砂糖
ケーキに使う砂糖というとグラニュー糖。だけどグラニュー糖を使って豆乳メレンゲを作るとどうにも上手くいかない。
トロトロして全然つのが立たない。三温糖で試作したときは上手くいったのに。
ちなみに我が家は普段、料理には三温糖。製菓にはグラニュー糖。あと粉砂糖は常備しています。
三温糖はグラニュー糖と比べて微量にミネラルを含んでいるそうな。
このミネラルが違いを出したのかな?と思い、ミネラルが多く含まれている「きび糖」を使って試作をしてみた。
結果はきび糖で作る豆乳メレンゲが一番しっかりしたメレンゲになった。
ミネラルが関係しているかはわからない。
ただ、甘さでいえばきび糖<グラニュー糖<上白糖<三温糖となっていて、きび糖はとてもやさしい甘さをしている。
甘さが欲しくてきび糖をたくさん入れればそれだけ生地が茶色くなるし、独特の風味も強くなる。
そのため、やや安定に欠けるものの三温糖を使ったのが一番好きだと思いました。
・砂糖の量
今回125mlの豆乳1パックに対して三温糖を30g使用しています。
15㎝のケーキ全体で60gとなっており、通常のケーキより甘さが控えめとなっています。
これを125mlの豆乳1パックに対して40~50gにすると上手く泡立ちませんでした。
理由はわからない。砂糖には「空気変性」を抑制するはたらきがあるそうでそれが関係しているのかも?
125mlの豆乳1パックに対して砂糖を30gしか使えないとなると、できるだけ甘く感じる砂糖のほうがおいしくなるわけで、そういうのもあって三温糖の使用を推奨します。
きび糖を使って同分量でつくるとあきらかに甘さが足りないです。
・使用する油
通常のケーキよりふわふわ感に欠ける豆乳メレンゲケーキでは、バターやマーガリンの使用はオススメしません。
冷えて固まる油を使えば、ケーキを冷やしたときに硬くなります。
なので冷えても固まらない油を使うことをお勧めします。
具体的にはサラダ油(乳化剤の入っている健康油はNG)・太白ごま油あたりが良いと思います。
つらつらと書いてきましたが、上記の考察は科学的実証をしていない、私の「こうなのかな?」という妄想に近いものなので信憑性はありません。
このブログに書いてあるから事実なんだ!ってならないようにに気をつけてください。
感想・反省
豆乳メレンゲの存在を知ってから、20回以上の試作を重ねてこのレシピに落ち着きました。
豆乳1パック分が作りやすいということで、15㎝のホール型で作ってきましたが、もう少しクリスマスに近くなったら次は18㎝のホール型で作ってみたいと思います。
単純に15㎝の分量の1.5倍量で良いのかどうか・・・
そして生クリームとの相性はどうなのか?
ココアや抹茶を入れると?
まだまだ検証することがたくさんあります。
もともと大学では栄養学を学んでいたということもあって、こういう試作とかはやっていてとても楽しかったです。
でも失敗して材料費が無駄になってしまうのはとても悲しかったです。
失敗したのは家族に食べさせず自分で処理していたのですが、おかげで体重も増えました(;´・ω・)
ダイエットしなきゃいけないので試作はちょっとお休みしたいと思います。
ここまで見てくださってありがとうございます。
感想や質問などありましたらお気軽にコメントください。
それではまた(=゚ω゚)ノ